
ついにSHOESHINE GRAND PRIX 2025が開催された
こんにちは、うりちきです。
秋も深まり、革靴がファッションに映える季節になってきましたね。
さて今回は、10月25日(土)・26日(日)に東京スカイツリーで決勝戦が開催された、日本最大の靴磨きイベント「SHOESHINE GRAND PRIX 2025(旧:靴磨き選手権大会)」の様子をお伝えしたいと思います。
私も実際に会場に足を運んでみたのですが、老若男女の”靴好き”による盛り上がりがひしひしと伝わってきました。
今年行かれなかった方も、この記事でぜひその空気感を味わい、大会に興味をもって頂きたいと思います。

気楽に立ち寄ることができる雰囲気
老若男女の靴好きで盛り上がるイベント会場
決勝戦の舞台となったのは、東京スカイツリーのあるソラマチのイベントスペースです。
会場では後述する一般観覧者向けのイベントも行われており、シューシャイナーやシューケア関係者、革靴ファンだけでなく、スニーカーを履いた方や、通りがかりの親子連れまで幅広い層で賑わっていました。

スニーカーヘッズも集まった!?
その一方で、有料観覧席には明らかに”本気”の空気が立ち込めていました。
選手の知人や同僚、熱心なファンと思しき方々が、熱い声援を送ったり、競技が始まると磨きの一挙手一投足に集中するなど、真剣な雰囲気を感じることができました。
「誰でも気軽に楽しめるけど、中心には本気の熱がある」
そんな二層の空気感が、SHOESHINE GRAND PRIXの大きな魅力だと感じました。

奥、有料観覧席には本気の空気が!
競技パートは初心者にも分かりやすく、見応えたっぷり
大会の中核をなすのが、もちろん競技としての「靴磨き」です。
SOLO部門の準決勝では、選手4名が『同じ靴』を使い、『同じお題』に沿って、制限時間20分以内に自らの技術と美意識をせめぎ合っていました。
特に面白いと感じたのが、毎回お題を発表され、それに沿った磨きをするという点です。
たとえば、実際に用意されたお題のひとつがこちらです。
- 持ち主:「株主総会に参加する30代の投資家」
- テーマ:「フレッシュさはありつつ、信頼感も与える磨き」

達人は靴の持ち主との対話から表現の方向性を決めるのだ
単純にピカピカにする技術や、得意技能を競うのではなく、「靴を履く人の背景や目的に合わせた仕上げ」を求められるのが、この大会の奥深さだと感じました。
また競技中には進行役が各選手に話しかけて、磨き方の意図やこだわりを引き出していくなど、まるで実際に靴磨きをお願いしているかのようなライブ感あふれるやりとりが展開されていました。

磨く前と後、選手たちの表現の違いを間近で観察できる
さらに、磨く前と磨いた後の靴が会場内に展示され、それぞれの違いを間近でじっくり観察することができるのも嬉しいポイントでした。
「同じ靴でもここまで違いが出るのか」「こういうところにこだわったのか」と、特に靴磨きをされる方には驚きや発見が満載です。
SOLO部門ファイナリストと、2025年の大会王者
さて、今年のSOLO部門決勝には、以下の4名がファイナリストとして名を連ねました。
過去に当ブログでも紹介したことのある凄腕リペアショップ出身の方も多いですね。
- 冨樫 輝好さん(GMT FACTORY 店長)
▷ GMT FACTORY過去紹介記事はこちら
- 有野 拓洋さん(シューケアマイスター)
- 鈴木 友生翔さん(同上)
▷ シューケアマイスター紹介記事はこちら
- なかじま なかじさん(フリーシューシャイナー)
そして今回栄えあるSOLO部門優勝に輝いたのが、なかじま なかじさんです。
なかじまさんは歌舞伎町の夜の街を舞台に活動するシューシャイナーで、過去にはビスポークシューズメーカーの「Yohei Fukuda」での仕上げ磨き担当をされたり、数々の靴磨きイベントに出演されたりしている、高い技術を持った方です。
2020年大会では準優勝であったなかじまさんですが、今回ついに頂点に立たれたということで、心からお祝い申し上げます!

優勝した、なかじまなかじ氏
※写真はなかじまなかじさんの公式インスタグラム @nakajimanakaji より
革靴ファンもスニーカー好きも楽しめる展示・体験
さて、大会の最大の見どころは靴磨きの競技ですが、会場には他にも『靴好きが楽しめるコンテンツ』が多数用意されていました。
本段落では実際にどのような楽しみ方があったのか、いくつか簡単にご紹介してみます。

ブラシやワックスなどのアイテムが試せる
- M.MOWBRAYなど大会公式アイテムが自由に試せるコーナー
時間帯によってはMr.シューシャイナー、長谷川裕也さんの直接レクチャーも

ここで初めての靴磨き経験ができるの!?
- 大会アンバサダーによる靴磨きサービス
愛用の靴を持ち込めば、その場でプロの磨きの技を体験できます

Official Goods を手にとってみよう
- 公式グッズやケア用品の販売
ブラシやワックスなど、実際にすぐ目の前の競技で使用されているアイテムは見るだけで楽しいです

既に伝説「ハドソン靴店 」村上塁さんの靴だ
- ビスポーク&MTOシューズ等の展示・販売
当ブログでも紹介したハドソン靴店の村上塁さんの展示も見られました 過去記事はこちら

ブースでは様々な体験やサンプルを試せる
- SNEAKER BARBERの出張店舗
スニーカークリーニングの店舗まで出店されており、あらゆる「靴好き」のためのイベントなのだと思わせてくれました
このように、SHOESHINE GRAND PRIXはもはや「靴磨き大会」という枠を超えた、「靴文化のお祭り」と呼ぶべきイベントになっていると感じました。
大会を起点に、靴磨き文化のさらなる発展へ
最後に、SHOESHINE GRAND PRIXの理念は「靴磨き文化の発信と発展」です。
今回実際に会場を訪れて感じたのは、大会が決して”職人だけのための舞台”ではなく、初心者でも誰でも存分に楽しめるイベントだということです。
ウェルカムな雰囲気で観覧のハードルも低く、靴磨きに興味のある方はもちろん、単純に「靴が好き」「職人の技を見てみたい」という方にもぴったりの楽しい催しでした。
今年見逃してしまったという方は、YouTubeでのアーカイブ配信が用意されているので、ぜひ覗いてみてください。
まとめ
今回は10月25日・26日に開催された「SHOESHINE GRAND PRIX 2025」の様子と結果についてご紹介させて頂きました。
卓越した技術同士がぶつかり合う大会であると同時に、靴好きが集まる文化祭のような雰囲気もあって、初心者からマニアまで楽しめるイベントであったと感じます。
ご興味を持たれた方は、来年はぜひ現地でお祭り的な空気感を味わってみてください。
最後までお読み頂きありがとうございました。
 
							 
							 
							