こんにちは、うりちきです。
早速ですが今回は、オールデンのヒール部分(トップリフト)に少し焦点を当ててみたいと思います。
オールデン特有のデザインやその機能を理解することで、愛靴の履き心地や使い勝手をさらに良くするお手伝いができれば幸いです。
またラコタハウスで提供されているトップリフトのパーツについても簡単にご紹介しているので、修理依頼の際の参考にしてみてください。
革靴のヒール(トップリフト)についての概要
革靴のトップリフトには、主にレザーとラバーの二種類があり、それぞれ特徴やメリット、デメリットがあります。
レザーヒールは見た目が美しく、通気性も良い一方で、滑りやすく、水に弱いなどのデメリットがあります。
一方、ラバーヒールはグリップ力が強く、耐久性が高いといったメリットがありますが、見た目がレザーほど洗練されていないと感じる人もいるでしょう。
オールデンに用いられるダブテイルリフトは、レザーヒールに一部分ラバーが取り付けられた構造で、両者の利点を兼ね備えています。
革とラバーとの接着部分がホゾのような形状をしているので、「ダブテイル(dovetail:鳩の尾)」と呼ばれます。機械や建築でも用いられている単語ですね。
オールデン以外の靴では他に、レザーとラバーとの接着部分が、ストレートやV型になったトップリフトもよく見られます。
トップリフト交換のタイミング
トップリフトは踵の最下層に位置し、直接地面に触れる部分です。
そのため、すり減ったら定期的に交換修理を行いましょう。
『最下層のラバーがすり減って、かつその上の革はまだ削れていない状態』が交換のベストタイミングとされています。
修理頻度の高いパーツなので、適切なタイミングで交換を行うことで、見た目の美しさを保ちながら、長く靴を楽しむことができるでしょう。
オールデンのトップリフト
※写真はラコタハウスのオフィシャルサイトから
オールデンでは、独自のデザインと機能性を持つトップリフトが数多く採用されています。
以下、ラコタハウスで取り扱いのある、代表的なものをいくつか紹介します。
マカフィーヒール
「マカフィーヒール」は、ダブテイルリフトの一種で、レザー製のメイン部分と、踵の最外側のみゴム製になっています。
レザーソールの美しさと実用性を兼ね備えており、オールデンのクラシックなデザインにふさわしいトップリフトでしょう。
トーマスヒール
「トーマスヒール」は、土踏まず側が波状に拡張された特徴的なデザインをしています。
扁平足など土踏まずが浅い方に向けて負担を軽減する設計となっており、特にトゥルーバランスラストの靴に用いられることが多いヒールとなっています。
アーコヒール
「アーコヒール」も、トーマスヒール同様、土踏まず側を補強するデザインが施されています。
こちらはモディファイドラストの靴に多く見られるヒールで、分厚くて耐久性に優れた造りが特徴です。
長時間履いても疲れにくく、ガンガン使用できるタフさが魅力ですね。
プランテーションクレープヒール
オールデン独自の「プランテーションクレープソール」用のヒールです。
プランテーションクレープソールは、タンカーブーツの「4545H」や「オールデン54650」に使用されているソールで、天然ゴムを主原料とし、つま先のみレザーで仕上げられています。
天然ゴム特有の反発力により、優れた履き心地を楽しめますが、削れやすく汚れやすいため、ヒールについても定期的なメンテナンスに留意したいものですね。
その他のラバーヒール
さらにラコタハウスでは、「コマンドヒール」や「レジャーⅢヒール」など、様々なラバーヒールが用意されています。
それぞれ溝の模様や深さによってグリップ力や見た目が異なるので、使用するシーンや好みに応じて選ぶと良さそうですね。
例えば「コマンドヒール」は、コマンドソールの記事でも紹介したように、抜群のグリップ力と無骨な男らしさが魅力です。
元々は登山用に開発されたといわれるソールは、歩きやすさや耐久性に優れ、多少の雨の日でも転倒を怖がらなくて良さそうです。
一方、「ドレスラバーヒール」は、「リクラグラバーヒール」よりもさらに凹凸が少なく、ドレッシーな靴にも違和感のないラバーヒールです。
最後に「レジャーⅢヒール」は、オールデンの中でも非常に新しいラバーソールです。
極薄のラバーを採用することで、歩き心地の良さは損なわずに、見た目のスタイリッシュさを両立させています。
ラバーヒールですがクッション性は少なく、レザーソールに近い歩き心地、しかし水を気にせずに歩けてグリップ力もあるという人気のヒールです。
まとめ
今回は、革靴のトップリフトの概要や、ラコタハウスで取り扱いのあるオールデンのヒールパーツについてご紹介しました。
見た目の違いは勿論、機能性や履き心地にも大きな影響を与えるパーツなので、適切なタイミングでのメンテナンスや、適切なパーツを選ぶことも是非意識してみてくださいね。
今後の革靴選びの参考にもなれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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