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春夏のおしゃれを彩る一足:オールデンのローファーガイド

オールデンのローファー

こんにちは、うりちきです。

いよいよ本格的に暖かくなりましたね。

春夏の訪れと共に、洋服だけでなく、足元から季節感を演出するアイテム選びが重要になってきました。

そこで今回は、これからの時期に活躍する「ローファー」に着目して、その魅力やサイズ選び、スタイリングについてお話ししてみたいと思います。

 

春夏にぴったりなローファーの魅力

 

オールデンコードバンローファー

昔の人は(笑)ストラップ部分にコインを入れ、楽しんでいました。

春夏になってくると、革靴愛好家の中でもよくローファーが履かれるようになりますね。

その魅力は人によって様々ですが、特に大きな利点はデザインと履き心地でしょう。

まずはその二点について下記に少しだけ掘り下げてみます。

何にでも合わせやすいデザイン

ローファーはカジュアルからビジネスまで幅広いコーディネートで活用でき、デニムにもスーツにも合わせることができます。

昨今人気の裾幅の広いパンツとも相性がよく、靴下の選び方によってはハーフパンツともマッチするので、暑さの増してくるこれからの季節にはうってつけです。

脱ぎ履きのしやすさ

またローファーの大きな魅力は、なんと言っても履きやすいことです。

靴紐やストラップのないスリッポンタイプなので、靴の着脱する機会の多い日本では特に大きなメリットとして挙げられます。

ただしその分、紐による調整ができないので、フィッティングには注意が必要です。

オールデンのローファーの形状やサイズ感については、後ほど詳しく解説します。

 

ローファーの概要

タッセルローファーとコインローファーの画像

左がタッセルモカシン、右はコインローファー

オールデンのローファーの魅力に迫る前に、ローファーの基本的な概要について簡単にご紹介しておきます。

ローファーの登場には諸説がありますが、1930年頃だと言われています。

高級革靴製造メーカーのワイルドスミス社が王室のために作った室内靴を起源とする説や、ノルウェーの靴職人が北アメリカ先住民族の伝統的な靴を参考に作ったという説などがあります。

ちなみにその語源も、「怠け者」という意味の「Loafer」を語源とする説の他に、ノルウェーの乳牛の待機場所(loafing area)で作業履として使われていた、という説もあるようです。

オールデン好きであればぜひ押さえておきたい情報が、「タッセルローファーはオールデンが起源である」という情報でしょう。

当ブログでも何度かご紹介していますが、ハリウッド俳優のポール・ルーカス氏の要望から、1948年にALDENタッセルローファーが誕生しました。

ちなみにタッセルローファーと並んで一般的なデザインの「ペニーローファー」は、1936年にアメリカの老舗ブランドG.H BASSが生み出したとされています。

1ペニー硬貨をスリットに忍ばせられるデザインは、現在でも学生、社会人を問わず人気です。

 

オールデンのローファー代表モデル

オールデンのタッセルローファー

オールデンのコードバンタッセルローファー

オールデンでは様々なラスト・カラーのローファーが販売されています。

下記にいくつかの代表モデルを挙げてみます。

- Alden563

オールデンを代表するタッセルローファーです。

カラー8(ダークバーガンディ)のコードバンを採用しています。

アバディーンラストなので非常にスマートなドレス顔で、ビジネスシーンでも活躍します。

- Alden99162

定番のバンラストを使用した、いわゆるローファーらしいローファーです。

本モデル(カラー8:ダークバーガンディ)の他に、「99362」はブラックのコードバンを採用しています。

また「986」や「987」が同モデルの海外展開モデルとなります。

- Alden6746

バンラストのペニーローファーの、レアカラー(ウイスキー)モデルです。

明るい色味は春夏のスタイルにピッタリです。

 

ローファーの選び方とサイズ感の見極め

オールデン 6754の画像

ペニーローファーですが、金属を押し込む気にはなれません。

さて、前述したように、ローファーには靴紐がないためサイズの微調整が出来ません。

そのため購入時のフィッティングが特に重要です。

まず基本中の基本ですが、オールデンのサイズ表記はアメリカサイズ(US:単位はinch)です。

英国サイズ(UK)と比較するとおおよそ0.5サイズ大きいとされ、一般的なスニーカーサイズより0.5から1サイズ小さめを選ぶ方が多いです。

ただしこれはラストによってもかなり異なるので、試し履きしてしっかりフィッティングを行いたいものですね。

サイズ感やフィッティング全般については下記も参考にしてみてください

オールデン初心者向け:革靴のサイズ感や適切な履き心地の見極め方

フィッティングのポイント

ローファーを試し履きした際にチェックしたい点は、「1. つま先」「2. かかと」「3. 甲と幅」です。

まずつま先にはある程度の余裕が必要です。足先が当たっておらず、足指が少し自由に動ける空間があることが望ましいです。

逆にかかとには余裕があってはいけません。めり込んだり圧迫される場合はサイズが小さすぎますが、ある程度はタイトに固定されている状態がぴったりだとされます。

最後に、ローファーは紐での調整ができない分、甲と幅の圧迫で踵が浮かないようにする必要があります。ぴったりか、少し圧迫感のある状態が望ましいでしょう。

またこれらがフィットしていても、踝が当たって痛いということがあります。これは靴より踝が低い位置にあるか、靴のサイズが大き過ぎるといった原因があります。

インソールを入れて微調整が出来ることもありますので、お手持ちのローファーの履き心地が気になる方は、お近くのリペアショップで相談してみるといいかもしれません。

愛用のオールデンを任せられるリペアショップに関しては、下記の記事も参考にしてみてください

オールデンを修理する方法には選択肢が三つある 凄腕リペアショップのリスト

オールデンのローファーで使用されているラスト

オールデンのラストは基本11種類(ミリタリーラストとトムラストを加えると13種類)がありますが、ローファーで使用されているのは下記の7種類だそうです。

1. バンラスト

2. アバディーンラスト

3. トムラスト

4. レイドンラスト

5. プラザラスト

6. コプレイラスト

7. グラントラスト

このうち、オールデンローファーに主に使用されている「バンラスト」と「アバディーンラスト」について、形状やサイズ感を簡単にまとめます。

バンラスト

オールデンでローファーに使われることが特に多いラストです。

ゆったりと丸みを帯びたフォルムで、アメリカのローファーらしい形状といえるでしょう。

オールデンの中では大きめのサイズ感で、特に爪先に少し余裕があります。

サイズ選びのセオリーは『バリーラストと同サイズかハーフアップ』と言われています。

履きやすそうな形状に見えますが、バリーラストと比べると甲と幅が狭めになっているので、足が幅広型な方は特にフィッティングが必須です。

アバディーンラスト

言わずと知れた、オールデンの最も細身のドレスラストです。

タッセルローファーに使われることが多いですが、ストレートチップやモンクストラップなど様々なデザインで使用されます。

代表モデルである「Alden​​2210NST)」もこのラストを採用していますね。

サイズ選びのセオリーは『バリーラストよりハーフアップ』です。

日本人の足には少し細身なので、(もし見つけることができるのであれば)ウィズを上げるということを検討しても良いかもしれません。

 

春夏に活躍しそうなローファーのカラー

オールデン6754横からの画像

手縫いですくい上げていく工程を想像すると、緊張で手に汗をかきます。

オールデンといえばダークバーガンディやブラックが定番ですが、春夏のローファーとしては明るい色味のものも魅力的だと思います。

上でも紹介した「Alden6746」は、レアカラーの代表「ウイスキー」のペニーローファーです。

洋服と靴との合わせ方に絶対の正解はありませんが、一つには『色や明るさのトーンを合わせる』という手法があります。

明るいウイスキーのローファーには、淡い色のジーンズなど明るめのボトムスや、春らしいカラーの爽やかなリネンシャツなども合いそうですね。

レアカラーであれば「ラベロ」も春夏に活躍しそうなカラーですね。

Alden6754」は、ラベロコードバンのペニーローファーです。

個体差の大きいカラーで、かなり赤みの強いものからウイスキーのような薄い色のものまでみられます。

また、黒は様々なシーンに使いやすいので、合わせやすいローファーの魅力をよく引き出していると言えるでしょう。

春夏に履くのであれば、足首を見せるなど抜け感を出すと爽やかに見えます。

入手困難なレアカラー・オールデンを手に入れるにはどうすればいいかについて、下記の記事が参考になるかもしれません

【超難関?】オールデンレアカラーコードバンはどうやったら手に入るのか?

 

春夏のローファースタイリング

オールデンのコードバンローファー

オールデンのローファー。手前がダークバーガンディー、奥はブラック

万能なローファーは、ビジネスだけでなく、プライベートでも様々なファッションによく合います。

スラックスからワイドデニムまでファッションの幅が広いのがローファーの魅力でしょう。

ハーフパンツなど丈の短いボトムスと合わせる時には、少し長さのある靴下と組み合わせても全体のバランスが良くなります。

ローファー×靴下

さて最後に、何度も話題になる『ローファーに靴下を履くかどうか問題』ですが、一長一短があるので個人のお好みで楽しんで頂きたいと思います。

ただし、昨今では「フットカバー」や「インビジブルソックス」と呼ばれる、靴を履くとほとんど見えなくなる靴下が充実しています。

元々は女性がパンプスなどを履く際に着用していましたが、履き心地や見た目の涼しさから、男性にも支持が広がっています。

足元の抜け感を出したいけれど、素足は避けたいという方は、一度試してみてはいかがでしょうか。

またローファーに長い靴下という組み合わせも当然アリです。

スーツスタイルの際には黒の靴下が主流だと思いますが、プライベートの場合はカラーを取り入れてみてはどうでしょうか。

定番のジャケパンコーデでも、足首に差し色が入ることで個性が演出できます。

きちんと感を出したい場合は、これからの季節、白靴下も爽やかでしょう。

色々な履き方が出来るのがローファーの魅力、靴下の有無によるサイズ感には気をつけて、是非今年は少し違ったスタイルを楽しんでみてはどうでしょうか。

 

まとめ

今回はこれからの時期に活用したい「ローファー」を特集しました。

ローファーは様々なファッションに合わせやすく、春夏の軽やかなスタイリングにもぴったりです。

脱ぎ履きしやすいという利点を生かすためにも、フィッティングのポイントをしっかりと押さえて、あなたのスタイルに合わせた一足を見つけてみてくださいね。

春夏の足元を飾るローファーで、快適でおしゃれなスタイリングを楽しんでください。

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

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