こんにちは、うりちきです。
8月に入り、強い日差しの中を歩く日が増えましたね。
この時期はお気に入りの革靴を少し休ませたり、休日にまとめて手入れをしたりする方も多いのではないでしょうか。
さて、今年も日本最大級の靴磨き大会「SHOESHINE GRAND PRIX」が開催されています。
2026年大会は、5月末の高崎から始まり、仙台、岡山、福岡、札幌、そして7月末の大阪へと、全国6都市を巡ってきました。
地区大会が一巡した今、改めて今年の大会を眺めてみると、今年は会場数だけでなく、参加できる人の幅も広がったことがわかります。
今年のテーマは「The shoeshine journey.(靴磨きの旅)」です。
大会が掲げる「靴磨きが当たり前になる社会の実現」に向け、今年は国内外の各地を巡りながら、新たな靴磨きの魅力を探し、発信する一年となっています。
今回は、SHOESHINE GRAND PRIX 2026が昨年からどのように変わったのか、そしてオールデンを楽しむ私たちにとって、この大会がどのような存在なのかを考えてみたいと思います。

2025年度の優勝者、なかじまなかじ氏
※写真はSHOESHINE GRAND PRIXk公式サイトから
「日本から世界へ」の次に始まった、靴磨きの旅
SHOESHINE GRAND PRIXは、「靴磨き文化の発展と発信」を掲げて開催されている靴磨きの大会です。
2018年に始まった大会は、2025年から現在の名称へと変わりました。
昨年は「日本から世界へ」という方向性が強く打ち出され、プロの技術を競うSOLO部門に加えて、趣味で靴磨きを楽しむ人のためのLOVERS部門も登場しました。
当ブログでも、名称変更の背景から東京での決勝大会まで、何度かご紹介しています。
そして2026年は、LOVERS部門の地区大会が、昨年の福岡・札幌の2会場から全国6会場へと広がりました。
世界を目指すトップレベルの競技であることは変わりませんが、同時に「まずは自分の暮らす地域で参加してみる」「近くの会場で靴磨きの面白さに触れてみる」という入口が、よりはっきりと用意されたように感じます。
全国6都市を巡ったCITY CHAMPIONSHIP
今年の大きな特徴が、全国6会場で行われたCITY CHAMPIONSHIPです。
5月31日の関東甲信越地区大会を皮切りに、東北北陸、中四国、九州沖縄、北海道、中部関西と、約2か月にわたり各地で地区大会が行われました。
東京に選手と観客を集めるだけではなく、大会そのものが各地域へ出向く。
これは、靴磨きを一部の職人や愛好家だけのものにせず、各地に根付いた文化として育てていくうえで、大きな意味があるのではないでしょうか。
地区大会の中心となったLOVERS部門は、継続して靴磨きで収入を得ていない方を対象としています。
つまり、普段は仕事や家庭を持ちながら、休日などに靴磨きを楽しんでいる人も参加できる大会です。
そして各地区の優勝者には、11月に東京で行われるSOLO部門への出場権が与えられます。
趣味として磨き続けてきた人が、地域の代表としてプロのシューシャイナーと同じ舞台へ進む可能性があるわけですね。
皆さまも自宅でオールデンを磨いていて、「もう少し艶を出したい」「左右を同じように仕上げるのは難しい」と一度は感じたことがあるのではないでしょうか。
大会で見られるような仕上がりを真似するのは簡単ではありませんが、やっぱりその最初の入口となるのは、自宅でお気に入りの一足を磨く時間です。
そう考えると、競技としての靴磨きも少し身近に感じられますね。
プロだけではない大会へ──U18部門とCOLORING部門
さらに、2026年大会では、新設のU18部門に加え、COLORING部門が復活します。
U18部門は、18歳以下を対象とした競技です。
革靴や靴磨きというと、どうしても大人の趣味という印象がありますね。
ただ、スニーカーの手入れやカスタムも含め、若い世代にとって靴を楽しむ入口は革靴だけではありません。
U18部門では、通常の部門とは審査配点を変え、靴の状態を整える「コンディショニング」がより重視されるそうです。
強い光沢を作る技術だけでなく、まず靴の状態を見て、必要な手入れを考える。
これは若い参加者だけでなく、普段の靴磨きでも大切にしたい視点ですね。
そしてもうひとつが、COLORING部門です。
COLORING部門では、靴を磨くだけでなく、染色まで含めて一足を仕上げます。普段のケアとは少し異なり、革にどのような色や表情を与えるかも見どころになりそうです。
磨きと染色はそれぞれ異なる技術ですが、どちらも革の表情を大きく変えます。
こうした部門が加わることで、靴磨きの世界が「鏡面の美しさ」だけではないことも伝わりやすくなりそうですね。
大会をきっかけに、いつもの一足へ目を向ける
私は昨年、東京スカイツリーで行われた決勝大会を訪れました。
そこで印象に残ったのは、トップレベルの技術はもちろんですが、会場全体に「靴を大切にしたい」という空気があったことです。
革靴に詳しい人だけでなく、スニーカーを履いた方や親子連れもいて、競技の外側にも靴を楽しむ入口がたくさん用意されていました。
▷ SHOESHINE GRAND PRIX 2025 結果発表&現地レポート
大会のような仕上がりを毎回自宅で目指すと、少し肩が凝ってしまうかもしれません。
ですが、ブラシで埃を払い、革の状態を見て、必要な時だけクリームを入れる。
こうした手入れが日常に根付くことも、大会が目指す「靴磨きが当たり前になる社会」に通じるのではないでしょうか。
また日常的に靴と向き合う中で、傷や色抜け、ソールの消耗に気づくこともあります。
自分での対応が難しい場合は、シューシャイナーやリペアショップへ相談してみるのもよいでしょう。
大会をきっかけに、地元で磨きや修理を相談できる店を探しておくのも、一足を長く履くための選択肢です。
▷ オールデンを修理する方法には選択肢が三つある 凄腕リペアショップのリスト

11月、旅の終着点は東京スカイツリーへ
全国を巡った2026年大会は、11月6日から8日までの3日間、東京スカイツリーの「SKYTREE SPACE」でGRAND FINALを迎えます。
プロが競うSOLO部門に加え、U18、COLORING、TEAMと、日によって異なる部門が行われる予定です。
地区大会から勝ち上がった選手が、東京でどのような磨きを見せてくれるのかも楽しみですね。
公式サイトでは今後も詳しい情報が更新されると思いますので、観戦を検討される方は最新情報を確認してみてください。
まとめ
今回は、全国6都市での地区大会を終えたSHOESHINE GRAND PRIX 2026についてご紹介しました。
今年はLOVERS部門が全国へ広がり、新設のU18部門と、復活するCOLORING部門も加わります。
トップレベルの技術を競うだけでなく、地域や世代を越えて、靴磨きを楽しむ人を増やしていく大会へと変化しているように感じます。
大会を観ることも、自宅でオールデンを磨くことも、地元のプロに手入れをお願いすることも、愛靴を長く楽しむという点ではつながっています。
暑い休日、少し涼しい部屋で愛用の一足を磨きながら、11月の東京大会を楽しみに待ってみてはいかがでしょうか。
ここまでお読みいただきありがとうございました。