春は爽やかな気候でお出かけしたくなる一方、不意な雨や地面のぬかるみも多く、革靴好きであってもついついスニーカーに手が伸びることも多いのではないでしょうか?
そこで今回の記事では、革靴の名門オールデンと、スニーカー界の大御所ニューバランスとの意外な共通点をご紹介します。
さらに後半では、オールデンファンにおすすめのニューバランスモデルもご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
オールデンとニューバランスの共通点
アメリカ東海岸発祥のブランド
まず、オールデンとニューバランスには、どちらも『アメリカ東海岸を代表するブランド』という共通点があります。
ご存知のようにオールデンは、1884年にマサチューセッツ州ミドルボロで、チャールズ・H・オールデンによって創業されました。
設立初期はカスタムメイドのオーダーメイドブーツの受注生産がメインであり、以降アメリカの革靴産業を牽引する存在となっています。
一方、ニューバランスは、1906年にウィリアム・J・ライリーがマサチューセッツ州ボストンで設立したブランドです。
※A Shine And Geekからひとこと。
現在、私はニューバランス本社ビルに徒歩でアクセスできる場所に住んでいます。
創業当初は、アーチサポート(足のかかとから土踏まずまでを支えるアーチ部分を補佐するための靴のパーツ)を提供することを目的としていましたが、その後は革新的な技術やデザインを取り入れたスニーカーを展開し、現在では世界的なスニーカーブランドへと成長しました。
つまり、両ブランドはアメリカ東海岸の伝統や文化を背景に、それぞれ独自のアイデンティティを築いてきたという歴史があります。
オールデンファンにとって、アメリカ東海岸発祥のニューバランスは、そのルーツからも共感を得やすいブランドということですね。
高品質な素材と高度な職人技
続いての共通点は、両ブランドが『高品質な素材と高度な職人技』を大切にしていることです。
これも皆様が既にご存知のように、オールデンはその素材選びにもこだわりがあり、特に希少性の高い「ホーウィン社の最高級シェルコードバン」を使用していることは当ブログでも何度も触れたことがありますね。
非常に丈夫で耐久性が高く、唯一無二の光沢感があり、履きこんでいくことで刻まれるシワはオールデン愛用者の大きな楽しみでもあります。
また、オールデンはグッドイヤーウェルテッド製法を採用しており、耐久性や修理の容易さも人気の理由の1つです。
◆ホーウィン社のシェルコードバンについては過去記事も参考にどうぞ
オールデンを語るなら老舗タンナー「ホーウィン社」のコードバンを語れ
◆またグッドイヤーウェルテッド製法についてはこちらも合わせてどうぞ
《今さら聞けないオールデン》グッドイヤー・ウェルテッド製法って何?革靴の代表的な製法を解説
一方、ニューバランスには、アジア製、アメリカ製、英国製の3つの生産ラインがあり、それぞれ異なる特徴があります。
アジア製は工場生産が主であり、価格帯が手頃なことから人気が高く、特に「996」モデルは最も人気のモデルです。
ニューバランスと聞いて最初に思い浮かべたのが、このアジア製モデルという方も多いのではないでしょうか。
対して、アメリカ製・英国製のニューバランスは、基本的にハンドメイドの上質なフラッグシップモデルとなります。
アメリカ製は全て職人の手作業によって作られており、最新の技術が搭載された『機能性重視』のモデルが多く、ミッドソールにはハイテク素材なども使用されています。
英国製は『高級感』を重視しており、生地にレザーを用いたモデルが多く、革靴好きにもファンが多いことが特徴です。
軽やかなクッション製が魅力のアメリカ製と比較して、安定感に重きが置かれていることが多いようですね。
これらからも、オールデンとニューバランスはそれぞれの分野で高品質な素材と高度な職人技を大切にし、独自の価値観を持って製品を提供していることが分かります。
※A Shine And Geekからひとこと
New Balance のスニーカーは、米国、英国、中国、ベトナム、インドネシア、タイなど、世界中のいくつかの国で製造されています。 同社はこれらの国に工場と生産施設を持っており、それぞれの場所でニュー バランス スニーカーのさまざまなモデルやコンポーネントを生産していることで知られています。 ただし、米国と英国で製造されたモデルにはMade in USAとMade in UKが明記されており、コレクターの間では特に人気があります。
※A Shine And Geekからひとこと。
私はM997限定モデルを複数所有しています。この靴はMade in USAに加え、ホーウィン社のレザーを使用していることから、私は買わざるを得ませんでした。
クラシックなデザインと機能性を兼ね備えた製品
オールデンとニューバランスには、流行によって左右されないクラシックなデザインと、同時に高い機能性を兼ね備えているという共通点もあります。
オールデンの「6504」や「29364」にみられる「バリーラスト」は、スタイリッシュながらアメリカ靴らしい無骨さが魅力の型で、どんなスタイルにも合わせやすいデザインです。
ローファー好きの方には「99166」のような「ヴァンラスト」も馴染み深いでしょうか。
オールデンの靴はその多くがクラシックなデザインながら機能性や快適さにも優れていますが、やっぱり特筆すべきは「モディファイドラスト」でしょう。
「モディファイドラスト」はオールデン独特の木型で、誰がみても一目で<オールデン>とわかるデザインが特徴です。
オーソペディックシューズ(医療用矯正靴)として生まれた背景を持ち、土踏まずを突き上げるように足をしっかりとサポートしてくれる履き心地(アーチフィッティング)が魅力です。
他の木型では得られない履き心地にファンも多く、オールデンならではの魅力と言えます。
◆オールデン特有の「モディファイドラスト」については過去記事も参考にどうぞ
【オールデン】モディファイドラストとはどんな形?特徴やサイズ選びのコツを解説!
一方、ニューバランスは70年代に登場した「320」や80年代に登場した「1300」などのクラシックなモデルが現在も人気であり、そのデザイン性と機能性の両立で世界中のファンを魅了しています。
またニューバランスは、先述したようにアーチサポートを発祥としているので、足を補佐して歩きやすい靴を作ることはお家芸でしょう。
特に、「M1300」モデルは『スニーカー界のロールスロイス』とも称されるほど、他を圧倒する履き心地が魅力となっています。
つまり、オールデンもニューバランスも、それぞれ革靴界・スニーカー界で他を圧倒する履き心地を提供しており、この点でも共通点があることがわかります。
クラシックなデザインと機能性の両立は、ファッション性だけでなく快適な着用感も求める現代のニーズに合った魅力と言えるでしょう。
コレクション心をくすぐる限定モデル
オールデンとニューバランスの魅力のひとつに、限定モデルが存在することが挙げられます。
それぞれのブランドには、コレクション心をくすぐる限定モデルが多数ラインナップされており、ファンにはたまらない魅力となっています。
オールデンにおいては、シェルコードバンを用いた限定モデルが特に注目されることが多いですね。
通常はブラックやバーガンディが主流ですが、時折登場する「ウイスキー」や「ラベロ」などのレアカラーコードバンは、その希少性から非常に人気が高く、入手することは非常に困難となっています。
これらのレアカラーモデルはコレクターにとっても憧れの存在となっており、コレクションの価値を高めるアイテムとなっています。
◆オールデンのレアカラーコードバンの入手方法については、過去記事も参考にしてみてください。
【超難関?】オールデンレアカラーコードバンはどうやったら手に入るのか?
一方、ニューバランスでは、他ブランドとのコラボモデルがファンの間でたびたび話題を集めます。
例えば「KITH」や「WTAPS」などの人気ブランドとのコラボレーションモデルは、限定性とデザイン性の高さから高値取引されることも多く、コレクターにとっては非常に魅力的なのだとか。
また、「○○周年限定モデル」としてリリースされる記念モデルも、その歴史を感じさせるデザインや特別感があり、ファンの心を掴んで離しません。
これらの限定モデルは、オールデンとニューバランスのファンにとってコレクションの楽しみをさらに広げる要素となっており、熱狂的な支持を受けていることが共通点です。
レアモデルの入手に燃えるコレクター気質のある方は、オールデンだけでなく、ニューバランスにもがっつりハマってしまうかもしれませんね。
オールデン好きにおすすめのニューバランスモデル
さて、オールデンとニューバランスの共通点が意外と多いということを紹介したところで、次はオールデンファンに特におすすめしたい、ニューバランスのモデルをいくつかご紹介します。
ニューバランスには魅力的なモデルがいくつもありますが、特に「M576」「M992」「M1400」の3つのモデルは、オールデン愛好家にも心を掴む要素が満載です。
M576
1988年に誕生した「M576」は、英国製モデルであり、日本をはじめ世界中のファンが多い定番モデルです。
高級感のある見た目とニューバランスらしいポテっとした丸みのあるシルエットが特徴で、ファッションにこだわりのある人からの支持が高いですね。
また英国製なので生地にレザーが使用されていることも多く、革靴愛好家からの人気も高いようです。
500番台のオフロードランニングモデルらしい、ボリュームのある見た目も魅力的ですね。
M992
「M992」は、ニューバランス100周年を記念して誕生したアメリカ製モデルで、テクノロジーを重視したデザインが特徴です。
スティーブジョブズが愛用していたことでも有名で、先にご紹介した「WTAPS」とのコラボレーションモデルのベースとなったことも話題になりましたね。
かなり希少性が高いモデルで、2020年の復刻は長らくファンが待ち望んでいたそうです。
定番のグレー以外にも、ブラックやホワイト、海外限定カラーなど豊富なバリエーションがあり、中でもUSA国旗が印刷されたモデルは超希少ですよ。
900番台のロードランニングモデルらしい、スタイリッシュなデザインも魅力です。
M1400
1994年に誕生したアメリカ製の「M1400」は、スタイリッシュな900番台と丸みのある500番台の中間くらいのフォルムで、シンプルなデザインが特徴です。
オンオフどちらにも合わせやすく、定番ながら高級感があるため、お洒落に関心の高い人に非常に人気があるモデルです。
一時期製造が中止されましたが、2021年に復活を果たしました。
日本人の足によくフィットするモデルで、履き心地を求めるオールデンファンにも喜ばれることでしょう。
ニューバランス社の社会への取り組み
フィット感とデザインに重点を置いていることに加えて、ニューバランスは持続可能性と社会的責任にも取り組んでいます。同社は、リサイクル材料の使用や廃棄物の削減など、環境への影響を減らすためのさまざまな取り組みを実施しています。 ニューバランスはまた、教育や若者のスポーツを促進するイニシアチブなど、さまざまな社会的原因をサポートしています。
哲学について
A Shine And Geekからひとこと
Aldenの靴とNew Balanceのスニーカーは 2 つの異なるタイプのフットウェアですが、高品質で時代を超越した耐久性のある製品を作成するアプローチにおいて、いくつかの共通の哲学を共有しています。
まず、両社はクラフトマンシップと品質に強いこだわりを持っています。 オールデンの靴とニューバランスのスニーカーはどちらも高級素材を使用し、細部にまで気を配って作られています。 両社とも、長年かけて磨き上げた技術を駆使し、耐久性と耐久性に優れたフットウェアを生み出すことにも定評があります。
第二に、両社ともトレンドや流行よりもクラシックで時代を超越したデザインを重視しています。 クラシックなデザインにモダンなアップデートを提供するかもしれませんが、オールデンとニューバランスは最新のファッショントレンドだけを追いかけることはしないでしょう。 彼らは機能的でスタイリッシュな靴を作ることにフォーカスすると同時に、クラシックな美学を備えており、何年も着用できます。
最後に、両社は倫理的で持続可能な製造慣行に取り組んでいます。 Alden社とNew Balance社はどちらも、材料の倫理的な調達と、製造プロセスが環境に優しいことを保証することで知られています。 また、どちらも地元の経済とコミュニティを支援することに力を注いでおり、靴の多くは米国または英国で製造されています。
全体として、Aldenの靴とNew Balanceのスニーカーに共通する哲学は、品質、耐久性、クラシックなデザイン、および倫理的な製造慣行への取り組みです。 これらの価値観により、両社は、靴に込められた職人技と細部へのこだわりを高く評価する目の肥えたフットウェアマニアの間で忠実なファンを獲得しています。
まとめ
本記事では、オールデンとニューバランスの意外な共通点と、オールデンファンにおすすめのニューバランスモデル「M576」「M992」「M1400」をご紹介しました。
これらのモデルは、高級感のある素材やシンプルで洗練されたデザイン、そして希少性がある限定モデルなど、オールデン愛好家が求める要素が詰まっているのではないでしょうか?
宜しければ該当モデルをきっかけに新たなスニーカーの魅力に触れ、オールデンとニューバランスの共通点を楽しみながら、コレクションを更に充実させたり、足元のファッションを一層楽しんでみてくださいね。
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