今回のテーマは、「オールデン×コマンドソール」の説明をさせていただきます。
アウトソールの1つであるコマンドソールは、そのグリップ力&マッシブさから、特に男性ファンの多いソールです。
ドレッシーなモデルの多いオールデンでは、コマンドソール仕様モデルの数は少ないものの、レザーソールにはない力強い魅力があります。
ここではアウトソールの概要説明からコマンドソールの特徴まで分かりやすくご紹介しましょう。
また記事の最後では、当ブログで過去にご紹介した『オールデンコマンドソール仕様モデル』についても触れています。
マッシブ好きのオールデンファンの方は、是非参考にしてみてくださいね!
アウトソールについて
まず、アウトソールについて簡単に解説しておきましょう。
もう既に知ってるよ!という方は、本段落は読み飛ばして頂いてOKです。
アウトソールとは
アウトソールとは、靴裏の一番外側にあるパーツのことです。
ソール(靴底)は3つのパーツに分かれ、外側から順に「アウトソール」「ミッドソール」「インソール」となります。
その中でも地面に直接触れるアウトソールは、靴のグリップ力や歩き心地に大きく影響を与えます。
(参考)インソールとインナーソール
両者を同一視することもありますが、本来インソールとは『ソールの一番足側となるパーツ、製造工程でアッパーと縫い付けられる”中底”』を指し、インナーソールは『後入れや取り外しが可能な”中敷き”』を指します。
アウトソールの種類
続いて、アウトソールの種類についてみてみましょう。
アウトソールに用いられる素材は大きく分けて3種類あります。
①天然ゴム
②合成ゴム
③革
この3つのアウトソールについて、それぞれ特徴やメリット・デメリットを下記に簡単にまとめます。
天然ゴム
ゴムの木から作られる「天然ゴム」を使用したソール、「本クレープ」とも呼ばれます。
希少で高価な傾向にありますが、サステナブルの観点からも近年再び注目を集めているソールです。
特徴
カジュアルな印象を与えるため、スニーカーやブーツによく利用される
メリット
クッション性に優れ、履き心地が良い
デメリット
汚れやすい、劣化(硬化)しやすい、熱に弱い
合成ゴム
石油から作られる「合成ゴム」を使用したソール、特に「SBR(スチレンブタジエンゴム)」がよく用いられます。
SBRは天然ゴムの代用として開発されたため、特性や使い勝手は天然ゴムに似ていますが、弾性や耐久性で天然ゴムより優れています。
特徴
無難な印象で、革靴からスニーカーまで様々な靴に合う
メリット
グリップ力が強い、耐久性が高い、メンテナンスが楽、取り扱いが楽
デメリット
見た目に劣る(ドレッシーさで革に劣り、カジュアルさで天然ゴムに劣る)と感じる人もいる
革
アッパーと同じく「革」で作られたソール、耐久性が必要なためアッパー用の革よりも厚く堅くなめされます。
合成ゴムの登場以前は靴底の大部分の割合を占めていましたが、高価なため現在は高級靴以外ではあまり使用されなくなりました。
特徴
ドレッシーな印象を与えるため、主に高級革靴・婦人靴で使用される
メリット
見た目が良い、通気性が良い
デメリット
滑る、水に弱い、メンテナンスが大変
コマンドソールについて
次に、本題である「コマンドソール」についてお話しします。
コマンドソールは、上記でご紹介した3種類のアウトソールのうち、合成ゴム製アウトソールに分類されます。
下記にコマンドソールの特徴と、オールデンのコマンドソールについてご紹介しましょう。
コマンドソールとは
合成ゴム製アウトソールの1つで、イギリスのITSHIDEブランドを代表するソールです。
他にはビブラム社のコマンドソールも有名です。
ただしビブラム社のソールは「ビブラムソール」として、「コマンドソール」とは区別する方もいます。
コマンドソールの特徴
コマンドソールは、ゴツゴツとした深い溝と星状のスタッドが非常に特徴的なソールです。
同じラバーソールである「ダイナイトソール」や「リッジウェイソール」などと比べても、かなりマッシブで分厚くゴツいので、ちょっと見ただけでコマンドソールだと判断できる人も少なくないでしょう。
コマンドソールは元々登山用に開発されたソールなのですが、コマンドという名前の通りイギリスの軍隊靴にも利用されたといわれていて、歩きやすさや耐久性に特に優れています。
メリット
とにかく抜群のグリップ力
ゴツゴツとした無骨な男らしさ
デメリット
分厚いので慣れるまでに時間がかかる
溝に小石などが挟まりやすい
オールデンとコマンドソール
コマンドソールは、他のソールと比べてドレッシーさには少し欠けますが、その分無骨さ・タフさが魅力のソールです。
特にオールデンではコマンドソール仕様のものは希少性が高いので、マッシブ好きなオールデンファンであれば是非手に入れたいのではないでしょうか。
オールデンでは、大きく分けて2種類のコマンドソールがあります。
下記に、簡単にそれぞれの特徴をご紹介しましょう。
コマンドソール(ラギッドソール)
全面型のコマンドソール
360度どこから見ても存在感のあるソールで、抜群のグリップ力とマッシブさを誇る
かかと部分が積み上げでなく一体成形であることも特徴の1つ
ハーフコマンドソール
オールデン特有のコマンドソール
レザーソールに、コマンドソールのハーフソールとヒールを貼り付けたような形状
適度なドレッシーさを残しながら、しっかりとグリップ力を上げられることで人気
ただしコマンドソールと比べると、特にハーフソール部分の溝は浅めとなっている
その分、前面からだと一見してレザーソールのようなスマートな見た目
当ブログで過去に紹介したコマンドソールを備えたオールデンのモデル
ここまでお読み頂いて、オールデン×コマンドソールに興味を持って頂いた方のために、当ブログで過去にご紹介したモデルの中で、コマンドソール仕様のものをピックアップしました。
是非合わせてご覧頂いて、お気に入りの一足を見つけてみてください。
86968HC
コードバン×インディブーツという珍しいモデル
悪路を物ともしない頑丈さと無骨さが”冒険者の靴”にはぴったりマッチ
オールデンインディブーツ405誕生秘話!コードバンモデルも解説
44508HC
耐久性が高いのに上品で華やかな「ウィングチップブーツ」
スピードフック×コマンドソールで実用性も高い
元々希少性の高い『オールデンのウィングチップブーツ』にコマンドソールが合わさったレアモデル
D5527C
アメリカのデニムショップ「ストロングホールド」向けにデザインされた、カジュアル寄りのコードバンウィングチップ
真鍮製のハトメによる華やかさと、コマンドソールのタフさがマッチした希少モデル
オールデン D5527C ブラック シェルコードバン ロングウィング ブルーチャー
975C/9751C
オールデンの名作モデル975シリーズの、コマンドソールモデル
トゥからかかとまでぐるりと一周した「ロングウィングチップ」と呼ばれる装飾が特徴
ダブルレザーソールの975モデルと比べて、975Cモデルはより無骨さの増した印象に
また9751Cは色違いの”ブラックコードバンモデル”となる
(おまけ)97894C
レアカラーであるシガーコードバン×ロングウィングチップ×コマンドソールという超希少品
そもそもレアカラーは非常に入手難易度が高く、日本在住の場合「周年記念を狙う」「ラコタハウスの初売りを狙う」この2パターンが王道となる
※A Shine And Geekからひとこと
コマンドソールは、オールデンのフットウェアの重要な構成要素であり、靴の耐久性と機能性を優先する人に高く評価されています。 起伏の多い地形歩く場合でも、悪天候であっても、単に日々の摩耗に耐えられる靴を探している場合でも、コマンドソールは時の試練に耐えてきた信頼できる選択肢です。
まとめ
今回は、アウトソールやコマンドソールについての説明と、オールデンのコマンドソールの特徴&モデルについてご紹介しました。
コマンドソール仕様のオールデンモデルは数こそ少ないですが、レザーソールには出せない力強さが魅力です。
強固なグリップ力を持つコマンドソール仕様のオールデンであれば、どのような歩きにくい道でもガンガン進んで行けそうですね。
またオールデンの魅力であるドレッシーさを損ないたくない方は、ハーフコマンドソールを選ぶのもおすすめです。
本記事やリンク先の記事も参考に、お気に入りのオールデンコマンドソールモデルを是非見つけてみてくださいね。
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