【保存版】オールデン初心者向け：革靴の種類の基本と選び方、オールデンのモデル紹介

こんにちは、うりちきです。

季節が冬から春へと移り変わるこの時期、新生活を始める方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、新しい環境に合わせて、これから革靴を新調しようと考えている方や、オールデンに興味を持ち始めた方に向けて、『革靴の種類の基本や選び方と、オールデンのモデル』について紹介していきます。

革靴の種類と基本知識

革靴選びにおいては、デザインの好みはもちろんですが、各デザインが持つ特徴を理解して利用シーンに応じて選ぶことが非常に重要です。

そこで今回の記事では、オールデンに展開されているデザインを中心に、基本的な種類とその特徴についてまとめてみましょう。

外羽根式と内羽根式

左が外羽根式、右が内羽根式

まずはじめに、紐付きのシューズ（レースアップシューズ）には、大きく『外羽根式』と『内羽根式』の2つのタイプが存在します。

また英語圏で歴史を遡ると、様々に細分化された呼び方がありますが、最近では一般的に外羽根式をBlucher、内羽根式をBalmoralと呼ぶことが多いと思います。

外羽根式は、シューレースホールが靴本体に上から被さるデザインをしています。

このタイプの靴はややカジュアルな印象を与えますが、スーツからジーンズまで幅広いスタイルに合わせやすく、多様なシーンで活躍します。

元々は軍隊用の靴がルーツで、素早く着脱可能でありながらフィット感も高く、非常に機能性に優れた使いやすい靴といえます。

内羽根式は、シューレースホールが甲の部分の革と一体化しているデザインです。

紐を解いてもシューレースホールが羽のように開かず、外羽根式よりもフォーマルな印象を与えるので、主に冠婚葬祭やビジネスシーンで活躍します。

貴族用の靴をルーツに持ち、王室由来のアイテムであるため上品さが際立ち、長年に渡って世界中のフォーマルシーンで愛用されてきました。

素材

コードバンのサンプル

また、革靴に使用されている素材も、利用シーンやTPOに応じて意識したいものです。

オールデンの靴で使用されている主なアッパー素材には、カーフ、コードバン、スウェードなどがあります。

これらの素材はそれぞれ異なる質感と特性を持ち、例えばオールデンといえばやはりコードバンの印象が強いですが、水には弱いので雨の日などにはカーフを選ぶのが無難でしょう。

また、ワークブーツなどの一部では丈夫なクロムエクセルレザーも使用されています。

革靴の代表的な種類とオールデンのモデル紹介

それでは、下記に革靴の代表的な種類と、それぞれに対応するオールデンのモデルをご紹介していきます。

プレーントゥ

Alden 9901 and Alden 990

プレーントゥシューズは、その名の通り、シューズのトゥ（つま先）に装飾が一切ないことが特徴です。

内羽根式と外羽根式の両方があり、そのシンプルさからカジュアルからビジネスシーンまで幅広く使うことができる、非常にバランスの良いタイプです。

シンプルであるがゆえに、革質やシューズ自体のフォルムの美しさが際立つデザインともいえますね。

オールデンのモデル：Alden990

外羽根のプレーントゥデザインは、まさにオールデンの中でも大定番ともいえます。

特にこのモデルは、ダークバーガンディカラーのシェルコードバンを使用しており、シンプルなデザインが素材の美しさを一層引き立てています。

キャップトゥ

左がストレートチップ、右がパンチドキャップトゥ

キャップトゥは、爪先に縫い目があるスタイルの靴で、主にストレートチップやパンチドキャップトゥなどが含まれます。

ストレートチップは、甲の部分からつま先にかけてストレートに切り返しの線が入ったデザインで、ドレスシューズの基本とされ、特に冠婚葬祭に最適とされています。

パンチドキャップトゥは、爪先のステッチに一文字状のブローギング（穴飾り）を施し、ストレートチップに比べて少し華やかな表情を持ちます。

オールデンのモデル：Alden2160

外羽根ストレートチップの万能なモデルとして、ビジネスからカジュアルまで幅広く使いやすく、オールデンの靴として最初の一足にもおすすめです。

ウィングチップ

オールデンの代表的なウィングチップは975と9751です

ウィングチップは、甲の部分にW（ウィング）の形の切り替えが入ったデザインの靴です。

紳士靴の中でもトラディショナルスタイルの定番として、世界中で愛されるデザインですね。

つま先にある模様は「メダリオン」と呼ばれ、その穴1つ1つを「ブローグ」と称します。

ウィングチップでブローグやメダリオンがないものは珍しく、「メダリオンシューズ」や「ブローグシューズ」とも呼ばれます。

オールデンのモデル：Alden975

ダークバーガンディカラーのコードバンを採用しており、トゥからかかとまで一周した装飾が特徴的な「ロングウィングチップ」デザインを持ちます。

このモデルは外羽根式で、装飾があるためややカジュアルな印象を与え、ビジネスシーンよりも私服向けといえるでしょう。華やかな場やイベントにもおすすめです。

Uチップ

ステッチに大きな違いがありますが、ともにUチップと呼べるでしょう

Uチップシューズは、その名の通り、靴の甲部分がU字形に切り替えられているスタイルです。

オールデンではこのU字型のデザインの部分に、モカシン縫いを施したモデルが存在します。ビジネスシューズとしては比較的カジュアルな印象を与えますが、その汎用性と合わせやすさから、さまざまなシーンで活躍します。

オールデンのモデル：Alden2210

外羽根式のUチップを採用し、バーガンディカラーのコードバンで仕上げられています。

そのシンプルなデザインは、強いカジュアル感と程よいクラシック感を兼ね備え、特にデニムとの相性も抜群です。

Vチップ

Vチップも様々なモデルが存在しますがここでは54321を紹介します

VチップはUチップと似ていますが、こちらは甲の部分がV字に切り替えられており、足元をシャープかつドレッシーに見せてくれる特徴を持ちます。

ビジネスシーンでも非常に活躍するシューズですね。

オールデンのモデル：Alden54321

ダークバーガンディのコードバンが美しいVチップのモデルです。

モディファイドラストによる履き心地の良さと、Vチップらしいシャープさが融合しており、特に歩く機会の多いビジネスマンに愛用されています。

サドル

サドルシューズにも多くのモデルが存在します

サドルシューズは、靴の中央部分に馬の鞍（サドル）を思わせるようなデザインの切り返しが施されています。

この部分だけ素材や色を変えることで、遊び心あるデザインに仕上がることが特徴です。

カジュアルながらも、かなり上級者向けのデザインといえるでしょう。

オールデンのモデル：Alden89921

ニューヨークの名店Leffotで販売されたウィスキーコードバンとブラックグレインレザーのコンビモデルです。

カジュアル寄りの個性的なデザインと、ドレッシーなフォルムが融合した、唯一無二のシューズですね。

モンクストラップ

954と1655はアバディーンラストと呼ばれる木型から作られています。

モンクストラップシューズは、ベルトと金属製のバックルで甲部分を固定するスタイルの特徴的なデザインです。

ベルトとバックルの数によって、シングルモンクとダブルモンクに更に分けられます。

ベルトが1本のシングルモンクはシンプルながらも洗練された印象を与え、ダブルモンクはベルトが2本に増えることでややカジュアルな印象を持つでしょうか。

オールデンのモデル：Alden954

バーガンディのコードバンを使用し、真鍮製のゴールドカラーバックルが更に華やかさを増すデザインです。

アバディーンラストを採用しているため、足に馴染むと非常にフィット感があり、着脱もしやすい快適な履き心地を得られるでしょう。

ローファー

左がタッセルローファー、右はペニーローファー

ローファーは、靴紐がなく、着脱が容易なスリッポンタイプの革靴を指します。この便利さから、「怠け者（Loafer）」という名で広まりました。

一般的にはカジュアルな印象を持ちますが、装飾次第で上品な雰囲気を出すことも可能です。

近年では、スーツスタイルにローファーを取り入れることが増えており、ビジネスシーンでもその使い勝手の良さを活かすことができるでしょう。

特にペニーローファーとタッセルローファーは、ローファーの中でも基本的な形として人気が高く、ここではそれらを中心にオールデンの代表モデルを紹介します。

ペニーローファー

ペニーローファーは、甲部にコインを挟めるようなストラップが特徴的なローファーで、夏のスーツスタイルやカジュアルファッションに幅広く合わせることができます。

ビジネスシーンとカジュアルシーンの双方で活躍できるので、一足持っておくと非常に便利ですね。

オールデンのモデル：Alden99162

日本限定で展開されている、ダークバーガンディカラーのシェルコードバンを採用したペニーローファーです。

ヴァンラストを使用しており、日本人の足型にもフィットしやすい設計が魅力です。

タッセルローファー

タッセルローファーは、その名の通り革製の紐のタッセルが付いたローファーです。

1948年にハリウッドの俳優ポール・ルーカスの依頼により、オールデンが世界で初めて製作しました。

ビジネスマンや弁護士に好まれたことから「弁護士の靴」とも呼ばれ、コインローファーよりもフォーマルな印象を持ちます。

オールデンのモデル：Alden563

オールデンの中でも定番のタッセルローファーであり、ホーウィン社のダークバーガンディカラーシェルコードバンを使用しています。

オールデンファンならば、その完成されたデザインと素材の美しさから是非とも手に入れたい一足です。

ブーツ

オフィスでは活躍しませんが、私はブーツが大好きです

最後に、ブーツについてもいくつかの種類をご紹介しておきましょう。

オールデンのブーツコレクションには、多様なスタイルと機能性を兼ね備えたモデルが揃っています。

その中でも特に「インディブーツ」「チャッカブーツ」「タンカーブーツ」の代表的な3種類を抑えておきましょう。

インディブーツ

A Shine And Geekが愛用するコードバンのインディーブーツ

インディブーツは、その名前が示す通り、映画『インディ・ジョーンズ』で有名なジョーンズ博士が履いていたことから名付けられました。

オールデンの歴史を語る上で絶対に外せないこのモデルは、冒険家が選ぶ靴らしい無骨さとタフさを併せ持っています。

オールデンのモデル：Alden405

幅広のトゥルーバランスラストを採用しており、日本人の足型にもフィットしやすい設計が特徴です。

特殊なトーマスヒールが採用されているため、長時間歩いても足の疲れを感じにくく、アクティブに動きたい方には最適のブーツでしょう。

チャッカブーツ

動きやすい、脱ぎやすいブーツ、その名は「チャッカブーツ」

チャッカブーツは、シンプルなプレーントゥデザインがそのままブーツ型になったようなスタイルで、くるぶしまでの高さが足をより美しく見せてくれます。

レザー製のものはビジネスシーンで、スウェード製のものはカジュアルな装いにもマッチし、非常に汎用性が高いデザインですね。

オールデンのモデル：Alden1339

ダークバーガンディカラーのシェルコードバンを使用したチャッカブーツです。

どんなスタイルにも合う気品あるデザインが魅力のモデルですね。

タンカーブーツ

ダークバーガンディーコードバンのタンカーブーツ

タンカーブーツは、1995年にラコタハウスが「ミリタリーラストを使用したブーツ」としてオールデンに発注したことから始まりました。

軍用としても使用されたラストは、どんな足形にもフィットしやすく、男らしさと上品さを兼ね備えたアメリカ本国らしい定番のブーツです。

オールデンのモデル：Alden4545H

ブラックカラーのシェルコードバンを採用し、特殊なステッチとハイカットデザインが圧倒的な存在感を放ちます。

革靴に詳しい方なら、きっと一目で「オールデンのタンカーブーツだ」と認識できるでしょう。

同型でダークバーガンディカラーのモデル4540Hもおすすめです。

まとめ

この記事では、革靴の基本的な種類とその特徴、そしてオールデンの代表的なモデルについて紹介しました。

革靴の世界は本当に奥深く、その種類やデザインも多岐にわたります。今回の記事が、その理解の助けとなれば幸いです。

是非これからの新年度を、足元から新たな気持ちで楽しく過ごしてみてくださいね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。